インターネットを通じて情報交換をする仕組みをIoTと呼んでおり、この仕組みを介護業界に取り入れることが注目を浴びています。IoT技術を介護業界に取り入れることには、様々なメリットがあり、その1つが介護スタッフの負担を軽減することができるということです。介護の仕事は、精神的にも肉体的にも楽なものではありません。また、介護スタッフの仕事は、サービス利用者の身体介護だけではなく、どのような介護を行い、どのような反応があったか、今後の介護における注意点などを報告する介護日誌をつけることも仕事の1つです。基本的に介護日誌は、身体介護などの合間に行うため、介護スタッフは隙間時間を見つけて忙しく活動しなくてはなりません。
ここでIoT機器を使用すれば、簡単に日誌を作成することができるほか、スタッフ間の情報の共有もしやすくなります。日誌作成による残業がなくなるので、スタッフの負担が少なくなるでしょう。ケアの質の向上もメリットの1つです。IoTを導入して、それぞれの仕事を効率的に行うことができれば、より質の良いケアをスタッフが追求することができるようになります。肉体的に大きな負担のかかる作業を機器が手助けしてくれれば、スタッフはより細かな点にも目を配ることができるようになり、自然とケアの質が向上していきます。このほか、コミュニケーションが円滑になるという点もメリットです。介護の仕事は、介護スタッフだけで完結しません。
医師や看護師、薬剤師などと協力して行う必要があり、そのためには介護に関する情報をスムーズに伝えることが必要です。IoTを導入すれば、それらの情報共有をスムーズに行うことができます。（参照：IoTは介護の現場をどう変えるか）